
さて前回は、「糖尿病とはどんな病気なのか?」について簡単に説明しましたが、ここからは
「糖尿病治療とはどういったものを行うのか?」について。
【前々回 : 甘い生活 序】 【前回 : 甘い生活 破】
まず基本的に、風邪や骨折などと違い、
糖尿病は完治することがありません。
一度糖尿病になったが最後、一生涯付き合っていくことを覚悟しなければいけない病気なのです。
なので、血糖を良好な状態にコントロール・維持することで、糖尿病合併症の発症を予防し、健康な人と同様な生活を送れるようにすることが、糖尿病治療の目標となります。
糖尿病治療は、
「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つが三本柱となります。
と言っても、この3つのうちどれかをやればよいというものではなく、基本的に「食事療法」「運動療法」で目標の血糖値にコントロールすることを目指します。
この2つの療法だけでは目標達成が難しい場合、「薬物療法」も併用します。
「運動療法」「薬物療法」については詳しい説明は不要かと思います。
医師と相談して自分に合った適度な運動を行うのが「運動療法」、処方された経口血糖降下薬やインスリン注射を摂取するのが「薬物療法」です。
多くの糖尿病患者を悩ませ、闘病を挫折させている原因はやはり「食事療法」でしょう。
「食事療法」と言うと、「アレ食べちゃ駄目!」「コレ食べちゃ駄目!」といった食品制限を想像する人が多いと思うが、基本的に、
糖尿病だからといって、食べちゃいけない食品というのはありません。
もちろん、アイスクリームやお菓子といった嗜好食品は極力摂取しないのが好ましいですし、原則的に禁酒・禁煙です。
また、合併症の予防、あるいは合併症が発症している場合はその進行を防ぐためにも、塩分には気をつけていかなければなりません。

では、「食事療法」は何かというと、
「適正エネルギー量の食事にすること」と
「バランスの良い食事にすること」です。
私の場合、身体検査の結果、1日に消費されるエネルギーは1681キロカロリーでした。
で、医師に指示された1日の摂取エネルギー量は1600キロカロリーです。
この指示エネルギー量を守れれば、1日につき81キロカロリー分だけ痩せていく計算です。
ただ、摂取するエネルギー量が少なすぎると逆に低血糖症を起こしたりするので、少なければ少ないほどいいというものでもありません。
多すぎず少なすぎず、これが「適正エネルギー量の食事にすること」ということです。
そして次に、指示エネルギー量(私の場合1600キロカロリー)を1日3食に出来るだけ偏ることなく配分し、かつ、各食内でも栄養バランスが偏らないように配分しなければならない。
これが、「バランスの良い食事にすること」ということである。
この配分作業に役立つのが
「糖尿病のための食品交換表」というもので、食品成分表からカロリー計算をしないで、適正な量と栄養のバランスのよい食事の献立が誰でも出来る、というものなのだが、コレがすごく面倒くさい。
「食品交換表」の内容については、ここではとても書き切れるものではないので、割愛させていただきます。
糖尿病患者やその家族でもなければ、特に知らなくてもいい事ですしねw
「Amazon.co.jp: 糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版: 日本糖尿病学会」
と、以上のようなことを、教育入院中に勉強した訳である。
勉強といってもその大半は自習で、糖尿病教育DVDを鑑賞したり、テキストを読んだり、病院内のコンビニで自腹で「食品交換表」を購入して熟読するなどして勉強した。
他には、週2回病院内で開催される糖尿病教室に参加したり、病室に看護師がやってきて糖尿病に関してレクチャーしてくれたりした。
入院中は、1日に1~2項目の検査を受け、その合間の時間で上に書いたような自習なりをする、といった感じで過ごした。
また、インスリン注射の打ち方や、検査機を使って血糖値の自己測定の仕方も覚えた。
自分で自分に注射するというのは最初はなかなか抵抗があったものだが、針も極細で全く痛みがなく、慣れてしまえばどうということも無かった。
血糖値の自己測定も自分の指先に自分で針を刺して血を出すのだが、こっちの方がよっぽど痛い。
あと、病院食も1600カロリーに制限されたものが出され、1600カロリーの食事というのはどういう風なものなのか、実際に体感してみた。
入院中に、様々な検査を受けた。
また、排泄した尿を全部袋に貯めて、1日でどれ位排尿したかを測定する「蓄尿」というのも行った。
で、検査の結果、私の病状はと言うと、先に書いた
「三大合併症」が全て発症していた。
さらには、「高血圧」でもあったので、現在も血圧を抑える薬を服用している。
「三冠王+盗塁王」といった感じでしょうか?
一気に多くのタイトルホルダー(病気持ち)になってしまいました。
私の網膜症は「単純網膜症」という初期の段階、腎症も「早期腎症(第2期)」という初期の段階。
合併症を発症してしまっていたのは残念な事だが、初期の段階で発見できて幸いだったとも言える。
どちらも病状を改善させるというのは難しいので、これ以上病状が進行してしまわないように、血糖をコントロールして、塩分に気を付けたりして血圧を管理していくしかない。

結局、18日間入院した。
3週間には至らなかったものの、結構長い入院生活だった。
現在は、糖尿病の薬と高血圧を抑える薬を服用しながら、月に1回、内科外来と眼科外来に通っている。
退院してから今まで2回通院したが、急激な血糖コントロールをしてしまったせいか、網膜症の症状段階が「前増殖網膜症」へと進行してしまった。
次回の通院の際に眼底造影検査を行い、レーザー光凝固術を行うかどうかを決めるとの事。
う~ん・・・心配だわ・・・(´・ω・`)
「6.予防のエースはレーザー光凝固 | 糖尿病で失明しないために| 公益社団法人日本眼科医会」ところで、最初の方で書いた「平熱よりも1度高い熱が続いている」という症状だが、今尚続いている。
入院中にも医師に症状を説明したのだが、やっぱり「そのくらいの熱は普通」といった様子で、何の処置もされず放って置かれたままだった。
今朝計った体温も36.9度だったが、私ももうこの件については何をどうしたらいいのかわからないので、もう「36度後半、これが今の私の平熱なのだ」と割り切ることにした。
3ヶ所の内科で放って置かれたのだから、それでいいのだろう。
この体温にも慣れちゃったしw

私が退院した2日後、声優の松木未祐さんが38歳の若さで逝去した、というニュースが流れた。
彼女は、今年の7月から病気治療のため活動休止していたのだが、闘病を始めて4ヶ月あまりという早さで亡くなってしまった。
彼女は今年に入って熱が下がらず、病院で検査を繰り返していたという。
「熱が下がらず」・・・・・
もちろん、彼女の場合、私なんかとは比べ物にならないくらいの高熱が続いたのだろうが、何となく私を不安にさせるニュースであった。
SAN値がピンチですわ。
\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!
ご冥福をお祈り致します。
「声優の松来未祐さん死去 38歳(2015年11月2日(月)掲載) - Yahoo!ニュース」【松来未祐 - あなたのハートにはきゅん!どきゅん!】 
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