おらが村

さて困った。今日はネタがない。
そこで、私の住む地域の郷土料理を紹介して、お茶を濁ることにする。最近お茶を濁してばっかりだな。
9〜10月の山形県の郷土料理といえば『いも煮』である。
『いも煮』とは読んで字の如く「いも」を煮る。「いも」は里芋。要は「さといも汁」である。こう書くと何かおいしくなさそうだな。おいしいんだよ。
『いも煮』は、新米の餅といも煮を食べて収穫を感謝する刈り上げ行事を起源とする。古くは弘化2年(1845)に山形城主秋元但馬守が群馬館林に移封されるときにいも煮の野宴を張ったという記録が残っている。
9〜10月になると、土、日曜日には、あちこちの河原で煙りが立ち昇る。職場仲間、町内会、友達等のグループが集まり、各地でいも煮会が行われる。田舎版BBQみたいなものである。
高校の部活や大学のサークルに入ると、その単位ごとに「いも煮会」が開催され、参加することになる。サークルではどこでも春に花見が行われると思うが、その「秋バージョン」だと思ってもらってよい。親睦を深める為に開催される。
アウトドアだけではなく、この時季には家庭の食卓、郷土料理店などのメニューにも並び、多くのいも煮が食される。私もおととい、家で作って食べた。
『いも煮』は山形県内全域で行なわれているが、地域によって材料や調味料が違う。内陸地方では牛肉を入れ醤油で味付けし、庄内地方では豚肉を入れ味噌で味付けする。
私は醤油味の方しか食べたことがないので、内陸地方の『いも煮』の作り方をご紹介する。
【いも煮の作り方】
■材料(10人前)
里いも50個、こんにゃく3袋
しめじ3パック、牛肉1Kg、ネギ3本
■調味料
しょうゆカップ3杯弱、さとう大さじ3杯
日本酒カップ4杯
■準備
里いもは皮をむいておく。
こんにゃくは包丁を使わずに手で一口大にちぎる。
しめじは下の部分をそぎ、二房ぐらいにわけておく。
ねぎはななめに切る。
(注:こんにゃくは手でちぎる方がよりよく味をしみこむ)
■作り方
里いもとこんにゃくを鍋に入れ水、しょうゆ、酒を芋がひたひたに隠れるより少し多めになるように入れ、砂糖を加える。最後に味見して調節出来るので、ここで味を整えなくても大丈夫。
(注:醤油を先に入れるのは、吹きこぼれを防ぐためと、芋に味をつけるため)
強火で里いもがやわらかくなるまでしばらく煮る。
里いもがやわらかくなったら、牛肉を入れ、しめじも一緒にいれる。
牛肉に火が通ったらネギを加え、ひと煮立ちしたら火からおろして、出来上がり。

さて、9月の第一日曜日に、山形市の馬見ヶ崎川河川敷で『日本一の芋煮会フェスティバル』が開催される。今年も9月5日(日)に開催された。
直径6m、高さ1.6m、重量3.2トンの大鍋で、3万食の『いも煮』が作られる。この大鍋、車ではとても運べないので、ヘリコプターを使って空輸される。
3万食の『いも煮』に使われる材料は、里芋3トン、牛肉1トン、平こんにゃく3,500枚、長ねぎ3,500本、しょうゆ700リットル、日本酒35本。間違いなく日本一大きい鍋料理である。
もちろん、普通の「おたま」なんかじゃ調理できないので、上の画像のように、ショベルカーを使って鍋をかき混ぜる。当然ショベルカーは新品を使う。
地元に住んでおきながら、私はこの『日本一の芋煮会フェスティバル』に行った事がない。結構この祭りが全国に知れ渡ってしまい、他県の人も大勢やってくるようになったので、並ばないと食べられなくなってしまった。今年は16万人がやってきて、2〜4時間並ばないと食べられなかったらしい。
そこまでして「いも」を食べたくはないわな。





