器用な指使い

『まことちゃん』
「楳図かずお」作の、痛快おげれつギャグ漫画作品。
1976年~1981年に「週刊少年サンデー」で連載された。単行本は全24巻。
【作品紹介】
よい子の「沢田まこと」は幼稚園児。
幼稚園で、家で、ご近所でくり広げられる「ビチグソ」で「ちんたま」で「エグリエグリ」な日々…。
説明のしようがない魅力の詰まったギャグまんが。
「おげれつ」と言っても、永井豪のような「エッチ系」の方ではない。
人の排泄物や鼻汁が飛び交う、「スカトロ系」の方である。
あと、ゴキブリなども頻繁に登場する。
まさに、「下品」のオンパレード。
「クレヨンしんちゃん」が高貴な漫画に見えてしまうほどである。
「子供」と「うんこネタ」は、最強の「黄金コンビ」である。
(何か上手い事言ったような気がするw)
当然、当時の子供達に大人気の漫画となった。
親達は当然、あまりの下品さに顔をしかめたが。
と書いたものの、実は、私が幼少期の頃の漫画なので、内容をあまり覚えていない。
「まことちゃん=ウンコ」というイメージは残っているものの、ストーリーに関しては一切
知らない。
なので、内容に関しては書くことが出来ない。
そこで、今日は、「グワシ!」について書いてみる。

「グワシ!」とは、『まことちゃん』の登場人物が披露する指サインのことである。
手で物を掴む時の擬態語が語源とされている。
指サインを形作り、相手に向け「グワシッ!!」「グワ~シ!!」等と叫ぶ。

作者である「楳図かずお」も、テレビ番組などの出演時に「グワシ!」を披露する。
しかし、自分の指でこのサインを形作るのが難しいため、紙製のグワシ(通称:グワシハンド)を使用して披露している。

一般的に知られている「グワシ!」は、上のような「中指」と「小指」を曲げるサインであるが、これは実は、「二代目グワシ!」なのである。

これが、「初代グワシ!」である。(まことだけ違う形だが)
見て分かるように、「中指」だけを立てる、いわゆる「ファック・ユー」の形である。
(手の甲の方ではなく手の平の方を見せてこの形をやると、「アホ!」とか「死ね!」とかいう意味になるらしい。)

そのことを知らなかった「楳図かずお」は、ニューヨーク在住の読者からの指摘でそのことを
知り、漫画中で「アメリカでは絶対にこのサインをしてはならない」と注意を喚起した。

「初代グワシ!」が上記理由により変更を余儀なくされた際に、石川県在住の読者から寄せられたはがきの提案を元に作中に登場するようになったのが、「中指」と「小指」を曲げるサインである。
これが「二代目グワシ!」であり、以降、「グワシ!」と言えばこの形に定着した。
二代目グワシは、当時の日本中で爆発的に流行し、福島県在住の読者から寄せられた
「グワシ免許書」の提案を元に、7段階の「級」と「段」が設けられた。
【四級グワシ】 【三級グワシ】 【二級グワシ】



【一級グワシ】 【初段グワシ】


【二段グワシ】 【免許皆伝グワシ】
他指の力を借りず小指を曲げる。


果たして君は何級まで出来るかな!?
私は「初段」でした。
でも、くれぐれも無理はしないように。

